主治医の先生にネットの情報でなく信憑性の高い本はありますか?ダウン症を学びたいわけではなく、ダウン症児の育て方を学びたいのですがと言ったところおすすめされた本です。私の息子の主治医は私も育ててくれるいい先生なのです。有難いかぎりです。
エビデンスが高いのは米国小児科学会のガイドラインと思います(なぜか日本はない、日本の小児科医頑張って欲しい限りです。)。この本はエビデンスレベルは劣るエキスパートオピニオンではあると思いますが、なかなかない、ダウン症児の母のための本です
母からするときつい意見も多いのですごくおすすめかと言うと難しいところではありますが、勉強になりました。私の親はもっと信憑性のない本を買って(何故か私の目のつくところに置いてあったり)おりましたが、医療者でない親にはこの本はとりあえず見せてはないです。読む人を選ぶかもしれませんが、嘘はない医療者の意見を聞きたかったので私にはよかったです。
ここからはほんとうに関係のない話ですが。エビデンスレベルというのは確からしらということなんですが、これが高いほど確率論では正しいということです。エビデンスレベルが高いのはランダム化比較試験のメタアナリシス、ランダム化比較試験と続くのですが、エキスパートオピニオンというのは一番下で、症例報告より劣るとされています。しかし、実臨床ではこの子にとって当てはまるのか当てはまらないのかだけです。そしてエビデンスの高い対応は確かに誰でも出来るけれど、医療の現場というのは東大理3の1年目初期研修医より地方大医学部出身の10回東大受けても受からない3年目後期研修医の方が使える(仕事ができる)のです。これは絶対です。ちゃんと仕事しておれば100%3年目の方が使えます。医師が年齢でなく年次序列なのはこのためですね。それくらい経験はまともな医療には大切です。それを長く続けたエキスパートの意見はさらに大切なのです。