知的障害 言語聴覚療法(ST)

誕生日の奇跡

息子(おけくん、1歳10ヶ月ダウン症)はまだ一語も意味のある言葉を話しません。

先日の言語療法の後

①おけの真似をする・模倣する

②おけのやっている動作を声に出す

③おけの訴えに(わからないなりに)返事する

④動作を見せる 

⑤繰り返し見せる 

⑥動作を補助する。

を行なって意味の理解を促していました。そうするとベビーサイン(マカトンサイン)の『美味しい』『ご飯』『お水』はなんとなく意味がわかって表出するようになっていました。ただ、もちろん『喉が乾いた、ママ、お水ちょうだい』と言うより『お水』みたいな意味でなんとなく理解していると言うような様子でした。

『バイバイ』『いただきます/ご馳走さま』は元からやっていましたが、『終わり』とか『おやすみ/寝んね』なんかはあまりよくわかっていない様子でした。

そして言語の理解としては少し進歩していたようには思われましたが、表出することばはここ数ヶ月変わっておらず『あばばばばばば』『ぶぶぶぶぶ』『あーーうーわあああ』みたいな感じです。

昨日、言語療法の2回目がありました。表出に関してはまだ難しいかもしれないですが、意味はわかって来ているのかもしれないと言われていました。

そして今日です。パパの誕生日です。ハッピーバースデーの曲に合わせて『ばばばばば』が言えないかなと練習しました。正直、ただ音を出しているような発声でしたし、決まった動作の時に決まった音を出しているわけでもないので難しいかなと思っていました。

ともかくハッピバースデーディアの後にはおけが音を出すんだよ、と言うことを練習しました。半分くらいの確率でおけが『ばばぱぱぱぱばば、ぷぷぶぶぷ』みたいな音は出せるようになりました。

そして本番。パパが帰ってきました。眠たいぎりぎり。ビデオの録画をしながらハッピーバースデーを歌ったところ、1度目は『あーーーわわわうー』でしたが。もう一度ハッピバースデーディアと言うと!!なんと!!!!!!!!『ぱぱ』と言ったじゃありませんか!

なんという本番強!!!!!

はじめて

息子が!!!!!

『ぱぱ』

と言いました!!!!!!

泣いてもいいでしょうか。めちゃくちゃ泣きました。一番最初の語が『まま』じゃないのも、もうどうでもいいです。タイミング・発音もバッチリでした。すばらしい!天才!かわいい!!

で、状況を考えると。おけは意味はわかっているし、発声もできるけど使いどころがわかっていないのではないかなと思っています。なので今後はもっと積極的におけの前で指示語などは使わないようにして喋っていこうと思います。

具体的にいうとパパとママの会話でお茶碗を渡すときに今までだと『はい』だけまたは無言だったのを、『ぱぱ、お茶碗運んで、はいどうぞ』と言った感じです。

動作を見せる、その際にやや説明のような会話をし、それを真似する発声を促して、どういうときにどういう風に使うのかを見せる様やって行こうということになりました。

日々が忙しく、何にもパーティなどはできませんでしたがステキな誕生日になりました。

  • この記事を書いた人

おkら

呼吸器内科医。産後育休を取らずに仕事復帰したものの1歳を過ぎたころダウン症の息子に在宅人工呼吸器が必要になり保育園退園→介護休業→介護休業使い切り退職→研究職。いつか臨床に復帰したい。今の目標は息子に色々な経験をさせること。

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