ダウン症では環軸椎の不安定性が10-30%に存在し、環椎と軸椎の間の関節(骨と骨の連結する部分)が外れかかる(亜脱臼する)ことがある。
まず脊椎というのは首から腰につながる背骨のことです。頚椎・胸椎・腰椎に分かれていて名前の通り頚椎は首の骨です。首の骨の一番頭(頭蓋底)側の骨が環椎C1です。輪っか状だから環椎です。二番目を軸みたいな歯突起があるから軸椎C2と言います。全部脊椎は穴が開いていて、その中に脳から脊髄が伸びています。脊椎の骨同士は腱で繋がれていますが、案の定ダウン症は腱が緩く、環椎と軸椎の固定も弱いということです。一部歯突起の形態異常もあるようです。そして、環椎が軸椎に対し前に滑ると穴の位置もずれるので中の脊髄神経に骨が当たり、脊髄神経に障害をきたすということです。ちなみに頚椎だけでなく他の椎骨同士の接合も弱いでしょうが、特に環軸椎が問題になるようです。
以下、医師向けの米国小児科学会(AAP)ガイドラインと息子の主治医の指導を参考に記載します。
頸部の不安定性は問題がある時はその兆候はわかりやすく、日常の身体活動は児にとって重要であり、心配のために児の活動を制限するべきではない。痛みや機能変化がない限りX線検査は必要ない。兆候があればX線検査を行い、問題がある場合、専門家に紹介。(確か東京でもどこか専門にしている先生がみえたはずです。正直、そこまで日本に専門にしている先生はたくさんはいないと思います。なにせそもそも脊椎の病変は、整形外科なのか脳外科なのか、小児外科なのか、、、いつも困るのです。)
なにも兆候がなかった場合、おおよそ3歳を目安に、X線検査を行います。側面、側面前屈、側面後屈をとり評価します。3歳より前に撮ってもそこまで正確に判断は難しいようです。兆候がある時のみ、3歳より前に撮影することもあります。
X線検査で特に異常が指摘されなかった場合全てのスポーツに参加できる。(journal Pediatrics, 96(1):151-154.)
兆候:首の痛み、斜頸、膀胱直腸障害(便や排尿パターンの変化)、歩行の変化、手足の運動麻痺・感覚麻痺(腕または脚の動作の変化)
専門家に紹介されたのち治療としては頚椎のカラーか手術だと思います。
ということでうちは特に制限せずに運動しています。もちろんまだ前転はできませんが、トランポリンやたかいたかいは全然気にしておりません(もちろん首は座ってから)。前転だけは3歳以後、X線評価後にして欲しいなと思っています。
これを受けて、ぴょんぴょんが好きなおけのために我が家はロディを買いました。
理由はあし全体を鍛えるため、内転筋を鍛えるため、体幹や腕の力、バランス感覚を鍛えるためです。
ブルーナボンボンも可愛くっていいなと思ったのですが、あまり跳ねないこと(少しロディより硬い)、オプションのスピーディーローラーや木馬のように揺れるようの土台がないからです。色々進化させて遊べるかなと。そして今はロディの耳を持ってローラーをつけて逆向きにやや不安定な手押し車として遊んでいます。手でしっかり持つということやバランスを鍛えるという点でとても良いです。またがって遊ぶ車や場所をとる手押し車の働きもできは普通にぴょんぴょん跳ねる遊びもできおすすめです。まあ、結果土台やローラーでやや場所はとりますが笑
まとめ
- ダウン症は頚椎亜脱臼のリスクがある
- 3歳でレントゲン検査を行う
- 異常が指摘されなければ運動制限はない
- 兆候があればすぐ主治医に相談
- 治療はカラーか手術