医療的ケア児支援法案が令和3年9月18日施行されました。全国2万人の医療的ケア児だけでなくその親へのケアも含まれた初めての法案です。小学校の日中の付き添いや保育園の付き添いによって親の特に母親の就労が妨げられている事実をどのように解消するかもこの法案のポイントです。
そして居住している地域ではいの一番に一般の保育園が受け入れてくれた医療的ケア児であったので(以前に途中でストマになった子はいたとかいないとか)、前例がないとのことで保育園看護師の確保に関してとても苦戦しています。
ここではこの問題の考えうる選択肢をまとめてみようと思います。
パターン①
保育園での看護師の追加新規雇用し対応。
これが理想的だが、簡単には看護師は見つからない。また一人に責任が集中しがちであり、看護師本人の休暇や体調不良時に困る。
パターン②
自治体の看護師が対応。
巡回型(目黒区モデル;自治体に雇用された看護師数人が該当の医療的ケア児の保育されている園を日ごとに巡回します。たとえ誰かひとりが体調を崩しても数人の看護師が日常的に週1程度は対応しているので引継ぎがスムーズ)
病院からの派遣型(大阪府豊中市モデル;近隣の病院から看護師が派遣される。長期休暇時など看護師は病院で勤務可能であり、雇用は補償される。また、病院側で児の情報が共有されるので、対応看護師が孤立することはない。看護師の病院でのスキルアップも継続して可能。)
パターン③
自治体による民間訪問看護事業所への委託し訪問看護師が園に赴き対応。
短期的には最も現実的と思われる。必要のない日は、訪問看護師は通常の訪問看護事業を行えばよい。これが特に児への訪問看護を行っている事業所であれば、普段の家庭での様子もわかりさらに安心である。
パターン④
拠点医療的ケア児受け入れ拠点園からの派遣し対応。自治体内での医療的ケアの受け入れ可能の程度の園間の格差が生まれにくい。自治体が医療的ケア児の情報を把握しやすい。
パターン⑤
在宅レスパイト事業の園での利用。(東京都台東区モデル;レスパイトの場を在宅から園へ移行する為、自治体側も新規予算は不要、新規人材雇用も不要。ただし、時間的な制限がある。すでに一部支援学校で適応されているが、レスパイト事業の管轄は障害福祉課。保育園は保育課・小学校は学務課?)
パターン⑥
第3号研修を受けた保育士による対応。(京都市?モデル;保育士の第3号研修のための費用などを支給し医療的ケア可能な人員を確保。しかし、緊急時のトラブル対応や第3号研修で網羅できない医療的ケアの場合対応困難なため、やはり看護師が1人は必要)
と、色々な自治体の話を参考にして考えたことですが、各自治体が、「『保育園看護師募集』だけ掲げて、看護師の確保を目指していますが、なかなか見つからない。こちらも努力していると言っていないか心配です。
我が家の通わせてもらっている園が紆余曲折はありながらも保育園看護師を園が確保してくれました。ただ、看護師さんの休暇や体調不良時はどうするのでしょうか。体調不良を言い出せない状況ではないとは思いますが、看護師さんの負担になっていないか心配です。まだまだ安定した形とは言えない状況で、バックアップ体制を自治体と交渉していこうと思っています。何らかの法改正があれば別ですが、まだ当分ないことを考えると上記のような方法を交渉するしかないかなと思っています。何かいいアイディアあれば教えてください。