医療的ケア 育児

医療的ケア児、ディズニーランドに行く。体験談編

11月30日にディズニーランドに行こうと夏休みを取っていたおkら家ですが、息子のおけ君ちょうどその前日に熱を出し、12月7日に延期しました。

そのチケット変更も大変でしたがそちらは情報編で。

というわけで体調も万全になり、盛大に楽しんできたディズニーランドの体験談です。

日程変更したために、準備編で予約していたレストランのPS(プライオリティシーティング)は全部なくなっています。

ちなみに息子おけのスペックは、もうすぐ3歳。歩行可能、一人で座位可能。長距離歩行は困難。気管切開あり、人工呼吸・酸素は持ち歩かなくていいが、適宜吸痰は必要。痰が固くならないようなケアも必要。食事は柔らか食を全介助で経口摂取可能。水分はストローボトルでとろみなしOK。排泄はおむつ。聴覚過敏なし。

ではまず、朝から夫婦喧嘩をして、当初の予定より遅く出発し舞浜についたのが9時半ごろでした。(小雨が降りだし雲行きも我が家の空気もだいぶ悪めでした)今は手荷物検査+体温チェックがあり厳格になったためか入場までに時間がかかりました。正直大声でしゃべる人もいませんし、屋外ですのでそこまで密は気にならなかったです。列も15分ほど並びますが、ほとんど立ち止まる瞬間はないくらい進みました。

手荷物検査ですが、息子は抱っこ、空のベビーカーはそのまま空港にある金属探知機?のような機械をくぐり抜け、そのほか荷物は全部X線検査機を通過させました。吸引器は一応医療機器ですと伝えましたが、承知しましたとそのまま検査機を通過させました。ここで思ったのが、24時間人工呼吸器の装着が必要な場合、呼吸器はどうするんだろう…おそらく鞄に入れなければそのまま通過可能と思いますが、他にも空港の手荷物検査のイメージでこれ大丈夫か?ってなる医療物品がある場合あらかじめ聞いた方がいいのかもしれません。

お問い合わせ先はこちら→https://www.tokyodisneyresort.jp/tdr/bfree/info

さてまず入場(9時45分くらい)したらプーさんのハニーハントのSP(スタンバイパス)をアプリで取得しました。この時点で10時40分からの11時10分くらいのSPでした。

そしてダンボに乗ろうと思っていたのですが、遅刻したのでいきなり10時からのクリスマスのパレードを見ることにしました。(この際待っているおけにエントリー受付をポチっといてもらえばよかったのですが、すーーーかり忘れていました笑)。車いすゾーンをスタッフに聞いた所、クリスマスのパレードは短いので場所は設けてないとの事でシンデレラ城の前のロータリー状のところで場所を取り見る事にしました。今は地面にバミリがつけてありそこ毎に3人まで一緒に見る事ができるようです。ベビーカーに乗ったままでOKでした。ぱれード開始10分ほど前で場所はすっと取れました。またその10分くらいの間にキャラメルポップコーンを買いに行きました。(ハニーポップコーンがよかったのですが今は販売していない味ですとの事でした)

クリスマスのパレードのフロートは1台だけで、ミッキーミニードナルドデイジーが乗っていました。息子はフロート到着前に急になりだす爆音の音楽にちょっとびっくりして耳をふさいでいましたが、耳で音を聞いているということがわかってたんだとこっちが驚きました。ちなみにびっくりしたのは最初だけで、すぐに楽しくなっていましたが聴覚過敏の子はもうかなりしんどい可能性があるのではと思います。

その後ダンボに乗りに行きました。20分待ちとの事で、ディスアビリティアクセスサービス(DAS:キャストの方々は「ダス」って言っていました)の登録をすることにしました。本人の歩行可能かや知的障害があるかなどの確認(全部で5-6項目あったのですが忘れました…)→本人の写真撮影→本人とグループ全員のQRコードの登録→〇時に乗れるように登録※、手配しましたと教えてくれます。(身体障碍者手帳を見せたらさっと登録していただけました。なくてもうちの子は気管切開が見えるので大丈夫だったように思います。)その後はその場から離れてよく、またその時間に戻ればいいのですが、その間にベビーカーを車いすとして利用していますマークももらい、

誕生日シールももらい写真も撮影してもらっていたのでその辺をうろうろすることなく搭乗の時間になりました。

搭乗の時間が来たら入場のQRコードとDASのQRコード(※この後DASのQRコードがアプリに出現します)を全員分読み取ってもらい案内いただけます。

こんな風↑に登録されてパス表示クリックするとDASのQRコード↓が出てきてこれを読み込んでもらいます。(これはハニーハントのDASのQRコードです。)

このダンボにパパとおけが乗っている間にエントリー受付をしましたが全滅でした… 

次にハニーハントのSPの時間になったのでハニーハントのゾーンに行きましたが、吸引をあまり長い時間持ち歩きたくなかったのでここでもDASをお願いしました。ハニーハントのところでは同じようにDASや合流サービスをお願いしているグループが3組ほどいたので、ちょっと人手不足感があり大変そうでした。DASの登録はSPが必要な人気アトラクションではなくちょっと人手の余裕あるようなところがいいと思います。ちなみにここも15分ほど待つだけでしたので、パパがトイレに行き、私とおけは吸引をしていました。

そして時間になったのでスタッフに声をかけまた入場用のQRコードとDASのQRコードを全員分(といってもおけは入場無料な年齢ですので親二人分だけ)読み取ってもらい入場しました。ハニーハントは直接搭乗口に行くルートと乗る前の絵本のゾーンを通過する2パターン選べるようでした。ベビーカーは置き場において医療物品は全部担いで絵本ゾーンを見ながら入場しました。

私はアトラクションの中でハニーハントが一番好きなので、全集中でアトラクションを楽しむんですが。今回初めてハニーハントに乗っている間にアトラクションにだけ集中するのでなく一緒に乗っている人(おけ)の表情を見ました。最初はちょっとなになにと怖がっている様子もありましたが、途中からは満面の笑みでした。鏡で自分たちが写るところがあるのですが、パパは写ったおけを見ていたと言っていました。

搭乗後(11時半ごろ)またSPを取れる時間になっていましたが、ベイマックス美女と野獣はもう発券を終了していました。その他はまだ取れました。そして私は間違えてパレードの時間にもう一回ハニーハントを取ってしまい、今回のSPの利用はそこで終了となりました笑

ハニーハントから出るとファンタジーランドはかなり人が増えておりイッツアスモールワールドに行こうとしたのですがスタンバイ時間が10分→15分→20分とどんどん増えており、先に昼食にすることにしました。ちなみにベビーカーはベビーカー置き場においておいたのですが、車いすマークを付けていたからかやや取り出しやすい場所に移動しておいてくれていました。

その時すでにクイーンオブハートのバンケットホールは20-40分待ちでしたのでグランマ・サラに行きました。こちらは0-20分待ちでちょうどカウンターまで20分くらいといったところでした。ベビーカーのまま入れますが、途中列から離れてエレベーターに乗る必要がありました。また、席を自分たちで確保しなくてはいけないのでパパと別れてうろうろしました。

またレストラン内が暗いので吸引が少ししにくいや、酒精綿を取り出したりが困りました。暗闇が怖い子供だと嫌がるかもしれません。おそらく、ブールーバイユーとかと同じような暗さです。そして、子供用のスプーンもありましたが、ややおけの口には大きくて食べさせるのに苦戦しました。(マイスプーンはさすがにもっていった方がよかったです。あとウエットティッシュもありませんでした。)

オムライスの店で味はとってもおいしかったです。チキンはディズニーって感じの味でした。お値段も比較的リーズナブルと思います。自分で運んでくる必要がありますが(私は妊婦という事かお手伝いいただけましたが)子供用の椅子(ややホールド弱め)もあります。

食後に店内のトイレでおむつ替えをしました。女子トイレにはおむつ替え台がありましたがやや耐荷重は弱そうで、2歳くらいまでが対象です。また、男女ともに使用可能な多目的トイレにユニバーサルシートやおむつ替え台はありませんでした。ただトイレの目の前にベビーカーを置いておく事は出来そうなくらいの広さはありました。

その次にイッツアスモールワールドへ行きました。スタンバイ時間は10分だったので、全部荷物を担ぎ普通入場しました。特に問題なく楽しめました。ここは搭乗する脇まで車いすので来ていた方もいて降りたときは2-3台バギーと車いすがおいてありました。おけはどこを見ていいのかわからない様子できょろきょろしていました。

続いて12時50分くらいからドリーミングアップ(パレード)のために場所取りに行きました。事前情報通りベルの家の前あたりに車いすゾーンが設けられていました。すでに行ったときには最前列は埋まっていました。車いすゾーン以外も大体最前列は埋まっているかなというような感じでしたが、2列目はほとんど空いていましたし、他の位置でもベビーカー毎OKでしたので必ずしも車いすゾーンで見る必要はないのかもしれません。ただその後の込み具合がわからなかったので車いすゾーンで鑑賞することにしました。噂によるとオムニバス乗り場のあたりにも車いすゾーンがあるかもしれないとのことです。車いすゾーンでは本人と付添3人まで、付き添いは座って鑑賞との事でした。まあまあ寒かったのでおけはもこもこにしてベビーカーに。私は床に座っておなかが冷えるといけないのでパパとおけを残してショッピングに行きました。

フロートが来るたびに手を振って楽しそうに見ていました。

次にウエスタンリバー鉄道に乗りました。ここはも混んでおらず普通入場しました。右側の席に座らせたいなと思っていたら一つの席(多分4人掛け)に2人以上であれば相席なしの様で、無事おけに存分に右側を見せることができました。一番興奮したのは乗る前のポッポーだったようで、恐竜ゾーンは怖くて半泣きでした。

降りた後ベビーカーに乗ろうとしたところでアクシデント!!おけの帽子がない!!!!

ダメ元でウエスタンリバー鉄道のスタッフの方に尋ねると、これですかね?と持ってきてくれました。ぼうしに名前も書いてあったので、名前・住所・電話を記載しスムーズに受け渡してもらえ、おけのミッキー帽子は無事手元に…よかった…

そのあと少し休憩しよっかと(おけが乗れそうなアトラクションは軒並み混んでいました)

ブレイブリトルテイラーに行き、ベビーの服でネットでは購入できないものだけ購入しました。

そして、ぶらぶらとファンタジーランドに戻るとなんとバンケットホールが0-20分待ちになっており、列が消えていたので入りました。まったく待つことなく、購入できました。アンバースデーでなくバースデーなんですがと伝えるとハッピーバースデーと書かれたケーキを出してもらえました。少し座席を探すのに時間がかかりましたが、それでも広いソファ席に座れました。ちなみに外ではクリスマスのパレード2回目の場所取りがされ始めたころでした。このあたりでやや痰が固くなり、ベビーミストを何回か使用して何度か吸引を繰り返し整えておきました。(ここでもスプーンが大きかったです…)

またレストラン内でおむつ交換をしました。多目的トイレはなく、女子トイレにおむつ交換台はありました。そして写真は撮れませんでしたが、ここのトイレのドアがトランプ柄になっててめちゃくちゃかわいかったです!!!必見!!!

ゆっくりして温まったところでピーターパン空の旅に行きました。ここは二人乗りでおけとパパ、医療物品とママにわかれるのでDASをお願いしてしっかり直前に痰を吸っておきました。暗いところはあったもののキラキラで楽しんでいたようです。途中ママのゴンドラとすれ違う時には手を振ってくれました。ママは一人で寂しかったです。

その後パパとおけでアリスのティーパーティに乗りました。スタンバイ時間5分でしたのでDASは使用していません。猛スピードで回していましたがおけはへっちゃらの様でした。

暗くなってきてからギャグファクトリーに行き、やはりタペストリーは売り切れている事を再度確認し、ビッグポップのPSを利用してビックポップを購入しました。

PSが優先されるもののPSを取ってなくてもすぐに入場できていました。ちなみにビックポップと普通のポップコーンの大きさの違いはこんな感じ

その後ヱンポーリオ(結構密でした…)に行って退園しました。ちょっと欲しかったものがなかったり、おけの欲しいトミカを選ばせる余裕がなかったのでボンボヤージにもよって帰宅しました。正直子供服のブレイブリトルテイラーは行く価値ありましたが、かなりのグッズがボンボヤージにも売っており、またかなり空いているので無理にランドの中でグッズ見ないでいいなと思いました。私もランドに入場した日にボンボヤージに入ったのは初めてでした。特にこの日は入場制限はしていませんでした。追加でネットで売り切れになっていたエコバッグを買って帰宅しました。

おけは普段全く電車内で騒いだりしないのですが、この日はお昼寝もすることなく、帰りの電車までちょっと心配になるくらい大大大興奮でした。楽しんでくれたみたいで本当に良かったです。また元々、ディズニー?行った事ないよ、楽しいの?まあ行きたいなら行こか、の夫も楽しかったと言ってくれてほっとしました。

今回息子は自分で座れる。医療物品で息子と一緒に移動するのは吸引器だけでしたので少々の段差もパパが抱っこで乗り込めばOKだったのですがピーターパン空の旅やダンボなどは人工呼吸器を常時つけている方は乗り込みが難しいかなという印象でした。ウエスタンリバー鉄道やイッツアスモールワールドは大丈夫と思います。また、福祉バギーの方、車いすの方は予想以上に多くて我が家がすれ違っただけでも15組はいたのではないでしょうか、スタッフさんも慣れている様子でしたし、あまり人目は気にならなかったです。途中で合流も、特に嫌な顔をされたりもなかったです。我が家は医療物品少ない方と思いますが、それでも息子に対し大人(ケアできる人)が二人というのは必須に思いました。

帰宅後は風呂・食事をしてすぐに寝ました。夜私はアプリでグッズを買い、我が家の夢の国での夏休みは終了です。皆さんの体験記も読みたいな。

まとめ

  • 紙のマップは配られない
  • DASは登録や利用が面倒ではあるが、荷物が多い場合とても便利
  • ベビーカーであれば車いすゾーンでのパレードの鑑賞は必須ではない
  • 子供用スプーンが大きい
  • エントリー受付は当たらない
  • 落とし物は見つかる
  • ボンボヤージが買い物しやすい、アプリも買い物しやすい
  • が、アプリは売り切れ情報まで、見れるのでちょっと悲しい。
  • 12月7日にはもうほとんどクリスマスグッズ売っていない
  • トイレはレストラン内で行くと楽
  • スマホの充電が一瞬で切れる(必須持ち物はバッテリー)
  • この記事を書いた人

おkら

呼吸器内科医。産後育休を取らずに仕事復帰したものの1歳を過ぎたころダウン症の息子に在宅人工呼吸器が必要になり保育園退園→介護休業→介護休業使い切り退職→研究職。いつか臨床に復帰したい。今の目標は息子に色々な経験をさせること。

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