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座位保持椅子レポ<筋緊張低下のある子に>

やっと座位保持装置が完成しました。
2020年11月に作りたいと思い、現在2021年6月ですので結局受けとるまで6か月かかりました。これでも受診を早めたりできるだけ短縮したんです。
そして座位保持装置という仰々しい名前の付いた椅子ですが、今現在は息子は歩けるようになっているので必要かという疑問が出てきます。(作成を始めた段階では歩けませんでした)
そしてその答えとしては『とても有用』です。

タカノハートワークスが製造しているバンビーナチェアという椅子を息子用にカスタマイズしました。このバンビーナは療育施設などでよく見かける椅子で、既製のものでもS(122cmまで/24kgまで/74000円)M(まで143cm/37kgまで/84000円)L(170cmまで/62kgまで/108000円)と3サイズあります。

作成した椅子に関してのメリット・デメリットと付けたオプションについて紹介します。

メリット

①安定感がある。
  簡単に倒れないので安全。
  呼吸器や吸入がついているときに引っ張られると一般的な倒れて危ないという以上の危険があるのが医療ケア児。
②高さが微調整できる。
  筋緊張低下で姿勢が悪くなりやすくPTに通っているダウン症の息子にとってしっかり足をついて座るのはとても重要。
③長い期間使える。
  6段階調整かつ、足台を付けるとさらに調整可能。息子のために作ったセミオーダーのバンビーナはSサイズですが、大体小学生まで(つまり5年くらい)は使用できるそうです。
④姿勢よく座れる。
  集中力につながる。明らかに手作りの牛乳パック椅子や豆椅子より長く落ち着いて座っています。よく息子は食事の際に座ることに疲れて食事が嫌になっているのですが、疲れにくくなっためか椅子自体が好きなのか落ち着いて食事をしてくれるようになりました。

デメリット

①重い。
②豆椅子よりやや大きい、場所をとる。狭い部屋では豆椅子より圧迫感がある。
③作成に時間がかかる。
 約6か月かかりました。
④値段が高い。
 オプション付きで15-16万円くらいです。

付けたオプション
 カットアウトテーブル(11800円):人工呼吸器の回路を通すために追加でカットを入れました。

アームレスト(高さ調節あり 3200円)
 骨盤パッド(8500円)
 内転防止パッド(9600円)
 骨盤ベルト(3400円)
 足台(4600円)
 前後調整(2700円)

こんな感じでオプションは盛りだくさんにしてしまいましたが、息子は現在大体1歳くらいの体格なので足台や前後調整を追加しましたが、2歳くらいになれば必要ないことが多いようです。また、これは筋緊張低下の子でなくても姿勢よく座れるようで最近既製品も人気とのことです。

参考になればうれしいです。

  • この記事を書いた人

おkら

呼吸器内科医。産後育休を取らずに仕事復帰したものの1歳を過ぎたころダウン症の息子に在宅人工呼吸器が必要になり保育園退園→介護休業→介護休業使い切り退職→研究職。いつか臨床に復帰したい。今の目標は息子に色々な経験をさせること。

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